能の魅力とは何か?面白さはどこにあるのか?徹底解説!

能は、初心者にとってハードルが高く感じられるようです。

狂言はテレビでも活躍する野村萬斎さんや和泉元彌さんの影響もあり、親しみを持っている人も多いですが

能はテレビで見る機会も少なく、むかしのことばで話すので理解しにくく高尚(こうしょう)なイメージがあるのは否定できません。

でもそんなことはないんです。

ハマる人はハマるのが、「能」なんですよ!

この記事では、能に親しんで10数年のわたしが、能を見る中でわかってきた能の魅力をお伝えします。

能の型とは?

能は型を使って演じられます。

まず、ワキ(脇役)が現れ、場所と自分の身分を語ります。

ワキは多くの場合、旅をする僧侶(そうりょ)の設定です。

そこにシテ(主役)が現れ、普通の人ではないと気づいたワキがシテにたずねると

シテは、実は私は幽霊だと明かします

第二幕で能面をつけてシテ(主役)が再び現れ、生前の恨み(うらみ)を語ります

語り尽くしたあとは、舞台を右に左に前に後ろにと、舞います。

思いを晴らして幕引きとなります。

能の楽しみ方に決まりはあるの?

能の見方、楽しみ方に決まりはありません。

楽しみ方は自由です。

例えば、わたしは物語がよくわからないときは、衣装(正しくは装束しょうぞくといいます)を見るのを楽しみにしていました。

もちろん今でも、装束(しょうぞく)は能を見るときの楽しみです。

能面をかけた主役は豪華な装束をまとっていますから、目に華やか、楽しませてくれます。

あと、冠(かんむり)などをかぶっている場合もあり、小物を見るのも楽しみ方のひとつです。

シテの舞も見ものです。

笛・太鼓の演奏隊に合わせて、リズミカルに舞うさまに、うっとり〜❤️しますよ

能の基礎知識をさらっと予習

歴史: 奈良時代の猿楽から発展して室町時代、観阿弥(かんあみ)世阿弥(ぜあみ)父子によって大成された
演じられる場所: 全国の能楽堂がメイン 他にも地域の文化センター 薪能(夏)は屋外でも演じられる
出演者: 能楽師  囃子方(はやしかた)(笛・小鼓・大鼓・太鼓)
演目: 能と狂言がセットになっている場合が多い
能面: 主役がつける
人物: 能面をつけた主役は幽霊の設定が多い 神の設定もあり
物語: 悲劇がメイン 幽霊の主役が生前のうらみを語るパターンが多い 幽玄(ゆうげん)といわれる夢うつつの世界が繰り広げられる
上演時間: 能・狂言・能 で3時間ほど
チケット: 各能楽堂に直接電話もしくはWEBでも購入できる場合が多い
チケット代金: 会場、公演によっても異なるが、3,000円〜10,000程度
座席: S席 A席などの指定席でない場合は、自由席 先着順となる場合が多い

能はこんなに魅力的!

何度も能楽堂へ通ううちに見えてきた能の魅力をお伝えします。

能舞台には、この世とあの世をつなぐ時空がぽっかりと開いているように思えます。

能を見る時間はわたしにとって、心を浄化させる時間となっています。

 

時空を超えた時間旅行

能の魅力のひとつ、それは時空を超えた時間旅行です。

まるで異次元にいざなわれる時間旅行のようです。

能の謡(コーラス)には、ゆらぎのリズムがあるのか、非常に気持ちよくなります。

眠くなります。

現実と時空を超えた場所とを行ったり来たりしている感覚になります。

ゆらぎに身をまかせて、いつしか意識はあちらの世界へ。

現実と夢うつつの世界、覚醒(かくせい)と夢とを繰り返しす心地よさは、日常では得られない身体感覚です。

能が描く、生と死現世とあの世

心地よい眠りがあの世へと通じているようで、死が怖くなくなる。

そんなふうにさえ感じます。

能を見ることで死を考えるようになるから逆に、生きるとは何か、正しく生きるために何をするか

哲学的なことを考えたりもしてしまいます。

 

珠緒
深いなぁ〜

あとからじわじわくる

能の魅力とは、あとからじわじわ効く薬のような効果もあります。

時間旅行を楽しんで、家に帰って日常に戻ってから、心の底にふとあのときの景色が浮かんでくる。

すべてがわかりやすくできていないから逆に、考える余地があります

答えはその場でわかりません。

宿題をもらって帰るようなものです。

自分なりのものの見方や意味を見つけ出したくなるのです。

 

珠緒
能が描く、生と死、不思議な世界やぁ〜

能の面白さがわからない、つまらない!そんなときは

能はある程度の年齢になると、自分の人生経験も投影(とうえい)させて楽しめるようになります。

もちろん、若い方の姿もよく見かけますし、年齢は関係ないのかもしれません。

能に興味はあるけど、面白さがよくわからないと感じている方は、ワークショップや、体験講座に参加してみるのもおすすめですよ!

金沢能楽美術館のワークショップ「写謡(しゃうたい)の会」は、能楽ファンにおすすめのワークショップ。謡本の一節を書き写し、言葉の響きの美しさを味わいます。能楽師の先生から演目の見方や解説も聞けて、能がより楽しくなります。

合わせて読みたい

きっかけさえあったら一度は能を見てみたい、と思ってはる人は意外に多いと思います。 そやけど能は、見方や楽しみ方がわからへんかったら難しいものというイメージがあります。 そんな人におすすめなのが、金沢能楽美術館のワークショップ「写[…]

能のワークショップ

 

能を見に行ってみようかな〜という気になったあなた、どんな服装で行ったらええんかな〜というお悩みはこちらに解説しています。

合わせて読みたい

伝統芸能である能と狂言。能と狂言を合わせて能楽といいます。 はじめて能楽を見に行くとき、どんな服装で行ったらええんか悩むところやと思います。 ワンピースでええんやろか? それともスーツがええんかな? やっぱり着物やないとあかんの[…]

能狂言を見にいく服装

最後まで読んでくれはって、ほんまにおおきに〜〜ありがとうございます!