内助の功といいますが、内助は立派な仕事です。
しかし、我を出しすぎて社員からうとましく思われている社長夫人が、世の中には存在します。
この記事では、中小企業の社長夫人の心得について書いています。
社長夫人のキツい態度で傷ついたりお悩みの方、ならびに社長夫人としてお悩みをかかえている方にお読みいただければ幸いです。
社長夫人の心得とは
社長夫人は、経営者の妻という立ち位置。
夫の経営する会社を発展させなければならない使命を担っています。
しかし、経営者側からの考えに重きをおいてしまうと、経営者との距離が近い中小企業ではうまくいかないこともが多く。
ときには経営側と社員との緩衝材になって、社員の気持ちに寄り添うことが大切です。
社長夫人は会社全体を見渡す大きな視点と、社員の様子やメンタルなどに気を配る細やかな視点の両方を備えておきたい。
社長夫人は経営者のサポート役であり、一方では社員にとっては相談しやすい人柄でありたいもの。
社員のモチベーションを高め、場を和ます太陽のような存在であってほしいと思います。
そう、社長夫人は仕事ができるかどうかよりも、人間性が備わっていてほしいのです。
経営者との距離が近い中小企業では、社長夫人が間に立ち、経営者と社員との緩衝材の役割を果たさなければならない場面も出てきます。
会社を回してくれているのは現場の社員だということを忘れず、
社員に感謝して、
仕事を与えてやっているという上から目線の態度は絶対に見せてはいけません。
人間としてあたりまえのことがなぜか、社長夫人(経営者の妻)という立場に身を置くと
傲慢になったり、支配欲が出て「してやっている」感をにじませてしまう人がいます。
わたしはかつて働いた会社で、社長夫人の負の側面に触れた経験があります。
社長夫人という「立場」をことさら強調して、雇用してやっている感をにじませていました。
態度やことばの端々から感じ取れました。
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山本久美さんはもともと、内助の功を地でいく社長夫人でした。
しかし、世界の山ちゃんを経営していた夫の山本重雄さんが急死したため、夫の後を継いで社長になりました。
社長夫人として夫を支えた山本久美さんの生き方は、社員を束ねる立場へと変わった今でも変わっていません。
社長夫人の心構え、やってはいけないこと!
経営者の妻の立場を笠に着て上から目線で命令する
立場を利用すると、社員の反感を買います。
中途半端に会社にかかわる
プロジェクトメンバーに入っているわけではないのに、話の一部始終を耳にして口をはさむと、現場が混乱します。
経理を取り仕切る
社長夫人が経理に関わると、家計の延長で数字を見てしまうのでおすすめできません。
文房具の一つひとつにまで無駄削減を指摘したり、費用対効果を叫んだりします。
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我を出しすぎる
社長夫人は、陰になり日向になり経営者と従業員を支えてこそ、感謝されます。
いうならば黒子(くろこ)のように目を利かし、気配りをして、表に立つ人(経営者・従業員)を支えるのが、仕事。
会社がうまく回るように、サポート役に徹してください。
我が我が、と我を出しすぎると、うとましがられます。
自分の都合で出勤時間を決める
たとえ経営側として役付けであっても、社員と同じ目線に立ち社員と同じ時間に出社してこそ社長夫人の鑑(かがみ)です。
家庭の都合で出社時間を遅らせたり、時間中に私用で抜けたり好き勝手にしてよいわけがありません。
従業員が不公平感を持ちます。
社長と社長夫人の二重権力
従業員が混乱します。
決裁権を握る
社内が混乱します。
社長夫人、性格がキツい!あるある
社長夫人にキツい人が多い印象なのは、あながち間違いではありません。
わたしもこれまで、多くの社長夫人と接してきましたが、負けん気の強い社長夫人は一定数います。
残念ながら、社長夫人としての人間の器ができあがっておらず、人によって態度を変えたり、エコひいきをする社長夫人を多く見てきました。
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若い男性社員には、猫撫で声を使ったり、お願い口調になったりと、あからさまに態度を変える社長夫人はまわりが不快な気分になります。
その日の気分で、態度が変わる社長夫人も扱いが面倒な存在です。
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社長夫人の言うことですから、気分屋で面倒であってもむげに扱うわけにもいかず、気分屋を振りまくくらいならいっそ出社しないでほしいと、何度思ったことか。
社長夫人は、経営者と従業員との板ばさみになってストレスもかかえているとは思います。
あるいは、会社の業績が伸びない悩みや
年代的に更年期なのかもしれませんし
望んで社長夫人をやっているのではないというネガティブな理由があるのかもしれません。
お給料面で不満があるのかしれませんし
本当は別の仕事をしたかったのに、家業のため社長夫人の座にイヤイヤおさまっているのかもしれません。
わたしが過去に接してきた社長夫人は、キツい人、好奇心旺盛な人、柔らかな物腰の中に芯を持っている人
さまざまでしたが、ものごとをハッキリ言う態度は、共通してもっている部分でした。
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社長夫人の仕事とは?
社長夫人の仕事をまとめると、
- 経営者のよきパートナーでありサポーター
- 従業員に気持ちよく働いてもらうための環境づくり
- 経営側と従業員とのクッション材
社長夫人の仕事は目に見えなくても大きな意義があります。
陰となり日なたとなり、縁の下から社員と会社を支える。
社長に言いにくいことでも、社長夫人が受け止めてクッション材となり、社員の意見を社長に伝える。
それにはコミュニケーション能力を磨き、度量の大きさを持たなければなりません。
会社を発展させるには社長夫人の力なくして成り立たないのです。
社長夫人の鑑(かがみ)は、世界の山ちゃん社長の山本久美さん、社長夫人から経営者!そのワケとは? こちらにまとめています。
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