慢心とは、成功したり、名前が売れたりして、いい気分になりおごり高ぶることです。
平たく言えば、態度がでかくなることです。
立場や権力を得ると、ちょっとばかり気が大きくなって自分が偉い人になったような気持ちになるのかもしれません。
慢心は自分の心から出て、自分の身を滅ぼす刃(やいば)になります。
この記事では、慢心の事例と、なぜ人は成功すると油断するのかについて書いています。
慢心は身を滅ぼす、意味と実例
慢心から出た発言や言動が原因で、芸能人生に汚点を残した人は枚挙にいとまがありません。
以前からお姫様扱いされていた女優が、新作映画発表会の場で「別に」と発言して、会場の空気がざわついた件。
この発言が慢心からきていることは、言うまでもないでしょう。
俳優、監督、撮影スタッフなど大勢の人の力が結集してできる映画、その発表会での身勝手な発言、
慢心とは人間性を透けてみせるこわいものです。
NHK朝ドラでブレイクし、ドラマに引っ張りだこだった若手俳優が運転する車がバイクと衝突、その場から立ち去ったひき逃げ事件。
自分は売れっ子だから周りがもみ消してくれるという甘えがあったのかもしれません。
日本代表のサッカー選手が、性加害で訴えられている件も、真相は当事者にしかわかりませんが、
何もかもうまくいっているときほど、魔が差しやすい状況であったことは少し想像すればわかります。
芸能界やスポーツ界のみならず、政治家や会社経営でも、慢心の事例をみることができます。
自民党の政治資金パーティーの例も、政治を牛耳っているのは自民党というおごりがあったのは否めないと思います。
慢心は油断と心のスキが生み出す!
慢心とは、自分が偉い人間であると思い違いするから起こります。
地位やお金を手に入れると、良くも悪くも人は変わります。
良いほうへの変化は「自信」です。
逆に悪いほうに変わると「慢心」になります。
輝かしい地位を手に入れたのは、自分の実力だと勘違いしてしまうのです。
支えてくれる大勢の人の見えない力があって、この舞台に立っていること、主演を演じられること、
そんなことを忘れて自分の実力だと「慢心」してしまうのです。
- 自分は一目置かれる偉い存在なんだ
- 有名人だから、このくらいは許される
- 多めに見てもらえる
- 周りの人が後始末をしてくれる
- マネージャーがもみ消してくれる
- 秘書がうまく取り計らってくれる
そんな油断があるのではないでしょうか。
慢心は心のスキが生み出します。
心のスキは、日常のふとした割れ目にひそんでいます。
心のスキに魔が入りこむことを「魔が差す」と言います。
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慢心すると成長はない!
慢心して身を滅ぼした例はいくつもありますが、身を滅ぼすまでいかなくとも、慢心すると成長もそこで止まってしまいます。
芸事に慢心は禁物です。
自分の芸や仕事に満足したら、おしまい!
伝統芸能の能楽を今のかたちに大成した世阿弥が残したことばに「初心忘るべからず」があります。
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もちろん芸事のみならず、ビジネスも仕事も同様です。
慢心は成長の敵と心得えましょう。
慢心しないための戒め!
俯瞰する
慢心を防ぐ方法は、俯瞰して自分をかえりみることです。
迷ったときは、第三者の立場から自分を見るトレーニングするとよいでしょう。
この行動は正しいことか、もう一人の自分に問うてみるのです。
謙虚さを忘れない
礼儀正しく素直であること。
アドバイスに素直に耳を傾けたり、行動を変えたりできる柔軟さもっていること。
ここで唐突ですが、謙虚さを図るものさしに、出入りの業者さんに対する態度がひとつの指針になります。
謙虚な人は、どのような業種・立場の人にも分け隔てなく「ありがとう」のことばをかけます。
調子に乗らない
上り調子のとき、ついハイになって調子にのってしまうのは、多くの人がやりがちです。
しかし、上り調子のときほど、調子に乗らないことです。
人気のあるとき、業績が伸びているときこそ、気を引き締めるほどでちょうど良いのです。
調子の良いことを態度に出さない。
まわりを巻き込まない。
人には話さず、しずかな闘志や意思は心の内に秘めて、心を平静に保っておくことが大切です。
感謝する
人間は一人では物事を成し遂げられません。
勉強でもスポーツでも、親や監督、仲間の支えがあって目標を達成できます。
感謝の心を忘れないようにしたいものです。
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過度な自慢をしない
自慢には許される自慢と嫌われる自慢があります。
持ち物や学歴などステイタスを自慢するのは間違いなく嫌われますし、こういった態度が「慢心」につながります。
自慢をするなら、努力して手に入れた成功談などストーリーを自慢する。
そして、ストーリーを大事にしていれば、「慢心」に心を支配されることは少ないのではと考えます。
人の心に巣食う「慢心」という悪のささやき。
調子の良いときほど、慢心が頭をもたげやすいと自覚して自らを戒め
コントロールして、慢心に支配されないようにしたいものです。
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最後まで読んでくれはって、ほんまにおおきに〜〜ありがとうございます!