京都に暮らしているとことさら京都弁や京ことばなんて意識しいひんのですが
よその府県の人と話したり旅行でご一緒したりすると、染み付いた京都のことばと風習を強く意識させられます。
この記事では、京都弁やと他府県の方が思われていることばを集めて解説しています。
京都弁の日常会話、おなじみ知ってる編
ほかす → 捨てる 使用例:そこのおかしの袋ほかしといて
しんどい → 疲れた 使用例:今日はしんどいし行くのやめとくわ
あかん → だめです 使用例:あの人はあかんわ、やめとき
お揚げさん → 油揚げ 使用例:お揚げさんのたいたんおいしいなぁ
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京都弁の日常会話、想像でわかるかも編
ぬくい → 暖かい 使用例:この部屋えらいぬくいなぁ
おこた → こたつ 使用例:おこたのスイッチ入れといて
きばる → がんばる 使用例:あと一息や、きばりや!
よーけ → たくさん 使用例:こんなよーけもろておおきに
かまへん → OKだ 使用例:行ってもかまへん
おおごと → 大変なこと 使用例:そら、おおごとやったなー
おつくり → お刺身 使用例:おつくりやなんて今日はごちそうやなぁ
つね → 常の 使用例:つねはぜいたくしたらあかん、きれいに洗濯したもん着てたらええんや
よそゆき → 晴れ着 お出かけ着 使用例:よそゆき着て行かな相手さんに失礼になるえ
うら → うしろ 使用例:家のうらにある物置にいれといて
かど(門) → 玄関 使用例:家のかど掃いといてくれるか
京都弁の日常会話、におぐ編
におぐ → においをかぐこと。 においの「にお」とかぐの「ぐ」が結びついたことば。京都弁的「新語」。
使用例:このお漬けもんにおいでみて、もうあかんかなぁ?
おつけもんが変なにおいしているシチュエーションなどで、賞味期限切れかなぁという場合などに使う。
「におぐ」ということばから受けるイメージどおり、生理的に好ましくない〜嫌な匂い〜異臭を指し、かぐわしい香りに使われることはほぼない。
京都弁の中でも「におぐ」は、ディープな京ことば。
メディアでも浸透していないですし。
わたしら世代(50代)でも家の中ではふつうに使います。
娘世代(30代)はさすがに使う機会は減っていると思いますが。
「におぐ」くさいもんをおそるおそる臭いをかぐという状況が伝わる、残したい京ことば。
京都にはだるまさんがころんだの変形版「ぼんさんが屁をこいた」という遊びがあります。
歌は、「坊さんが屁をこいた においだら臭かった」というもの。
におぐが歌の中にあたりまえに出てきます。
そう、「におぐ」はあたりまえに使われている京ことばです。
残したい京ことばのひとつです。
京都弁の日常会話、ディープ編
メディアでもあまり取り上げられない、ディープな京ことばをご紹介します。
ねぶる → なめること。使用例:おはしをねぶるんはねぶり箸ゆうて行儀悪いんやで!
「ねぶる」もわりとディープな部類に入る京ことば。
しかし、お箸の作法にも「ねぶり箸」がありますから、お作法自体が茶の湯の流れで京都を中心にできた作法なのかもしれません。
なおす → 片付ける 元に戻す 使用例:ちょっとそこのごみ箱なおしといて
いがむ → ゆがむ ずれる まがる 使用例:ネクタイいがんでるで(ネクタイがずれていますよ、まっすぐになっていないですよ)
間に合う → 役に立つこと 使用例:あんたよう間に合うなぁ
孫がおばあちゃんの家に遊びに来て、お手伝いしようかと言ったシーンなどで使われる
玉ねぎの皮をむいたり下準備を手伝ってくれた孫に、祖母がかけることば
いらう → 触る 使用例:よそのもんいらわんとき
「いらう」も知らはらへん人多い京ことばと思います。
かなん → いやだ 使用例:そんなんかなんわ
おちょくる → からかう 使用例:人をおちょくったらあかんえ
おこうこ → お新香 だいこんのお漬物 使用例:今年のおこうこや、味見してみて
さら → 新品 使用例:今日さらの靴おろすねん
あじない → まずい 味がうすい 使用例:あこの親子丼はあじないさかいやめとき
のく → 退く(のく)が語源 どく 使用例:荷物通るし、ちょっとそこのいてくれるか
たく → 炊く 煮る 使用例:昨日かぼちゃたいてんか
たいたん → 炊いたもの 使用例:かぼちゃのたいたん食べるか
「炊く」は一般的にご飯を炊くのように使いますが、京都では煮物にも「炊く」を使います。
かしわ → 鶏肉 使用例:今日はかしわのたいたんあるよ
あかい → 明るい 使用例:まだ空があかいし、ゆっくりしていき
京都弁の日常会話、超ディープ編
ここからは超ディープな京ことば、今では70歳以上くらいの年齢の人しか使わなくなったことばをご紹介します。
どれも京都らしい良いことばですが、帰ることを指す「いぬ」とか、わたしら50代の世代では今では使いませんねぇ。。。。
でも、残したい良き京ことばです。
さいさい → たびたび 何度も 使用例:さいさい来てもろたのに留守してて悪かったなぁ
のうなる → なくなる 使用例:いつも使うてるかばんがのうなったんや、知らんか?
知らんわ、そんなん、って言いそうになりますが、
「のうなる」は無くなったの意味です。
いぬ(往ぬ) → 帰る 使用例:もう遅いしいぬわ
おいど → おしり 使用例:子どものおいどにてんかふん塗ったりや
おくどさん → かまど 使用例:おくどさんが吹いてるわ、火ぃよわして(火を弱くして)
おじゃみ → お手玉 使用例:おじゃみ上手やな〜
あんばい → よいぐあいに。ちゃんと 使用例:子どもをあんばいおおきしてあげてや
せんぐり → 次々と 使用例:せんぐり服変えてぎょうさん服持ってるなぁ
せーだいて → 精を出すが語源 根気よく 使用例:せーだいて勉強しなな
あらくたい → 乱暴 荒い 使用例:そんなあらくたいことしたらお皿割れるで
おはようおかえり → いってらっしゃいの代わりにつかうことば(気をつけて早く帰ってらっしゃいの意味) 使用例:おはようおかえり
よろしゅうおあがり → ごちそうさまの返答につかうことば 使用例:よろしゅうおあがり
始末する → 節約する 無駄づかいしない 使用例:これから子どもの学費にようけかかるし、ティッシュ1枚でも始末して使わな(お金を貯めるには、日頃からの小さな倹約が大事ですよ)
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最後まで読んでくれはって、ほんまにおおきに〜〜ありがとうございます!