祈りは届く|人のしあわせのためにできること

初詣にいくとあたりまえのように、家内安全、無病息災を神様に祈ります。

たとえば地震や台風の被害がテレビに映し出されていたとしても、すぐに現地に飛んで行くことのできないわたしには、祈ることしかできません。

この記事では、祈りは届くのかについて書いています。

祈りは届く!

友人を病院に見舞ったときでした。

もともと明るい彼女ですが、突然の大病で気弱になっているのではと心配しながら病室を訪ねたとき

思いのほか元気そうな様子にほっとしました。

そのころ彼女の周りでは、つらいことが続いていました。

私だったら星回りを恨みたくなるようなそれほどの状況でしたが、大病をわずらっているとは思えないような笑顔に、逆にこちらが救われた思いでした。

今思えば、彼女なりの思いやりだったのでしょう。

病室に訪ねてくれて、暗い顔をしていたら、わざわざ来てくれた友人に失礼だと。

私の祈りを受け止めてくれていたからこそ、明るい顔を見せてくれたのです

今は病を克服して、元気にしている彼女、わたしの大切な友です。

なぜ祈りが届かないのか?

「試験に合格しますように」と祈る一方で、「もし落ちたらどうしよう・・・」という不安を持ってしまうことはよくあります。

祈りについて、「量子科学」の研究者、田坂広志氏は著書『運気を磨く』で述べています。

ちなみに「量子科学」を一言でいうと、物質を最小単位に分けた「量子」が空間で干渉しあって予想できない動きをするという学問です。

「祈り」とは、

手を合わせて祈っている間の想念が「祈り」なのではない。

本当は、心の奥深くに常に存在する想念こそが

最も強い「祈り」になってしまうのである。 

※『運気を磨く〜心を浄化する三つの技法〜』 田坂広志 著 光文社 2020

つまり、試験に合格しますようにの裏にある、落ちたらどうしよう・・・というネガティブな思いが大きくなっていき、ネガティブな出来事を引き寄せてしまうというというのです。

ものごとには、おもてとうらがありますので、願望の祈りは注意が必要だと述べられています。


 

この考え方、わたしはとても納得できます。

本当はしあわせになりたいのに、悪いことばかり考えてしまう。

そんなことが昔はよくあったからです!

 

人間は狩りの時代から、身を守るために危険を察知する能力が長(た)けていました。

「遠くで獲物が私たちを狙っている声が聴こえる!!危険だ!!逃げなければ!!」

音を聞き分け、危険をいち早くキャッチし身の安全を守り、生き延びてきた背景があります。

不安を感じるネガティブ思考は生きる知恵だったのです。

究極の祈りとは?

田坂広志氏は著書『運気を磨く』で続けます。

狩猟時代からのネガティブ思考をもって祈っても、ネガティブに支配されてしまう。

究極の祈りのかたちは、「全託(ぜんたく)の祈り」である、と。

すべてをたくして、不安要素も全部取っ払い

導きたまえ」とシンプルに祈る。

何だか簡単でシンプルでいいですね〜

これだとネガティブが顔を出しませんね〜

詳しくは、田坂広志氏の著書『運気を磨く〜心を浄化する三つの技法〜』を読んでみてください。

能は祈りの芸能!

日本には、祈りの芸能があります。

それは、「能」です。

650年以上続いてきた能はもともと、五穀豊穣(ごこくほうじょう)や国土安寧(こくどあんねい)を願う、宗教行事と結びついて発展してきました。

今でも能の演目『翁(おきな)』は一種の神性を帯びた、祈りのかたちを今に伝えています。

ぜひ一度、祈りの芸能 能 をご覧いただきたいと思います。

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神社では祈る?願う?

ところで祈りと願いの違いって何だと思われますか?

祈りとは

祈りとは、家族や子ども、他人のために、純粋な心で神様にお願いすること。

人のために祈るとき、そこには愛やいつくしみの心がともないます。

つまり、自分の願望ではなく、人の幸せを願う見返りを求めない心です。

自分の願いを叶えるために祈ることももちろんOKです。

そのときは、願いを叶えるために努力する必要があります。

自分の行動目標を宣言して、見守っていただくよう神様にお願いするのです。

「〇〇を〇〇しますので、〇〇の願いが叶いますように見守っていてください」

というように。

願いとは

人間は、物欲、所有欲、食欲、さまざまな欲望があります。

しかし、願いごととは、欲望を満たすために神様に願うことではありません。

こうなったらいいなぁ〜

こんな家に住みたいなぁ〜

希望的観測のようなものです。

だから基本的に願いとは神様に願うものではありません。

行動を変えていくことで願いを実現するのは自分です。

神様は、努力しない人に「棚からぼた餅」は与えてくれません。

祈りの力が世界を変えますように

天災、災害、地震、台風。

多くの災害に見舞われている現代。

被災した人の気持ちは当事者にしかわかりません。

せめてわたしは遠くから祈ることしかできません。

「祈り」で日本が世界が少しでもよくなりますように。

東日本大地震から10年めの今日、2021.3.11 祈りをこめて

 

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南天

 

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最後まで読んでくれはって、ほんまにおおきに〜〜ありがとうございます!