能楽をもっと知りたい、能面や能の衣装をゆっくりと鑑賞したい
そんな能楽ファンにおすすめの美術館が、金沢能楽美術館です。
小面(こおもて)や翁(おきな)など代表的な能面はもちろん
姥(うば)や中将(ちゅうじょう)まで幅広い能面を至近距離で鑑賞することができます。
能装束の展示や、能面ができるまでの工程など、能に関するあれこれも学べます。
この記事では、金沢能楽美術館でできることをお伝えします。
金沢能楽美術館の見どころ、能面・能装束の体験コーナー
金沢能楽美術館の目玉のひとつが能面・能装束を実際につけられる体験コーナーです。
実際に能面をつけることができるのは、世界で唯一、金沢能楽美術館だけです。
能楽師でなければつけることができない能面を一般にも開放しているなんて、すばらしいことですね。
現在、残念ではありますが、新型コロナウィルス対策のためこ体験コーナーは休止中となっています。
再開時期については今のところ未定ですが、人気のコーナーだっただけにコロナが落ち着いたら再開してほしいですね。
わたしもまだ体験したことがなく、再開を切望している一人です。
金沢能楽美術館の見どころ、能面を至近距離で鑑賞できる!
能楽好きな人なら一度は、能面を近くで見てみたい、そんな願いを持つ人もいるでしょう。
特に能では、女面(女性の能面)のバリエーションが豊富です。
女性が主人公になる演目が多いこともありますが、年齢ごとに異なる表情の女面は女の一生を表しているかのようでもあります。
年齢を重ねるごとに変化していく女面。
【能面が怖いのはなぜ】については、こちらに詳しくまとめています
能を見たことのない人でも、能面はどこかで目にしたという方も多いと思います。能面と聞いてどんなもんをイメージされますか?たぶん、代表的な女面ではないでしょうか。うりざね顔におちょぼ口、空(くう)を見据えたような視線。[…]
能面を見るポイントについては、こちらに詳しくまとめています↓
能に親しむようになって10年ほどになります。最近では月に1回のペースで能を鑑賞しています。能面のような顔という言葉がありますが、能に親しむようになって見えてきた能面の別の顔があります。この記事では、能面の種類と美しさ[…]
1F展示室は写真撮影OKです。
能楽を身近に!というコンセプトに沿った鑑賞者にうれしい配慮ですね。
金沢能楽美術館では、イケメン能楽師が着付けを映像で解説
能面のつけ方、装束の着付けについて、パネルでの解説があります。
同じ内容を映像で解説するコーナもありました。
能楽師は歌舞伎俳優のようにテレビでお目にかかれる機会が少ないので、なじみが少ないかもしれません。そやけど、能楽師にはイケメンの人が多いんですよ。能面をかけはると、甘いマスクは能面の下。ちょっともったいないんですけどね[…]
そこに出演していたのは、イケメン能楽師でわたしがファンである、渡邊茂人さんと髙橋憲正さん♥
1F展示室は見どころたくさん
金沢能楽美術館、企画展は2F展示室
金沢能楽美術館のメイン展示室は2Fです。
企画展で、定期的に展示の入れ替えがあります。
テーマに合わせた展示は何度訪れても楽しめる工夫がされています。
今回は「羽衣」でした。
羽衣の世界観が展示で表現されていて、美しい衣装と、天女の天冠(かんむり)に載っているハスの花が美しかったです。
2F展示室は撮影禁止となっています。
ワークショップも人気!
能楽師の先生から直接、能の見方を学べるワークショップは年度計画で、ほぼ毎月開催されています。
能楽ファンとしてはぜひともこの機会を逃すわけにはいきませんね〜
能のワークショップは「写謡(しゃうたい)の会」。
能の謡本(うたほん)=能の舞のBGMでもあるコーラスのセリフ を書き写すのです。
能の見方や見るポイントを能楽師の先生方が解説してくださるこのワークショップ
毎回人気で、早めに満席になってしまうのですよ。
能楽師として演じる側からの興味深い考えなどが聞けたりしますから、遠い存在だと思っていた能楽師の先生の人間味あふれる一面などもうかがえたりして
毎回新しい発見があります。
実際に説明を聞いてから能を見ると、
あぁ、先生がおっしゃっていたのはこういうことね!
なんて理解できたりしますから、オススメです。
金沢能楽美術館、能のワークショップについては、こちらに詳しくまとめています↓
きっかけさえあったら一度は能を見てみたい、と思ってはる人は意外に多いと思います。そやけど能は、見方や楽しみ方がわからへんかったら難しいものというイメージがあります。そんな人におすすめなのが、金沢能楽美術館のワークショップ「写[…]
写謡(しゃうたい)の会
静かな時の中、美しい能の謡を書き写し、心身を浄化させてみませんか。
当日午後に催される定例能(於石川県立能楽堂)について、能楽師による解説の後、謡本の流麗な文字をなぞります。
時間:10:15〜約1時間
持ち物:筆ペン(または筆・墨・すずり)
参加料:1回500円+観覧料
能旅バスツアー
2019年の企画ですが、「能旅バスツアー」もありました。
能楽師と一緒に能にゆかりのある旧跡などをめぐる企画です。
有名どころのお料理やさんのランチつきの日帰りバスツアーです。
能楽師の方が謡や仕舞を見せてくれるそうです。
金沢能楽美術館、なかなかすごい企画をやってくれているのですね!
次あったらぜひ参加したいと思っています。
金沢能楽美術館のミュージアムショップで能面を販売!ポストカードや折り紙もあり!
金沢能楽美術館は金沢21世紀美術館のすぐ隣、ガラス張りの建物
金沢能楽美術館の建物は、第29回(平成18年度)金沢都市美文化賞を受賞した建物です。
奥に見える松は、能舞台の鏡板に描かれた松にちなんでいます。
この路地風の通りは、奥にある金沢21世紀美術館へと続いていて、回遊性を高めるしかけだそうです。
■名称:金沢能楽美術館
■住所:石川県沢市広坂1丁目2番25号
■入館料:一般・310円 65歳以上・210円 高校生・無料
■駐車場:金沢市役所・美術館駐車場
■営業時間:10:00~18:00(入館は17:30 まで)
■定休日:月曜日(休日の場合は次の平日) 年末年始(※展示替などで臨時休館あり)
■アクセス
JR金沢駅から路線バスにて「香林坊」下車徒歩5分、または「広坂・21世紀美術館」下車徒歩2分
伝統芸能である能と狂言。能と狂言を合わせて能楽といいます。はじめて能楽を見に行くとき、どんな服装で行ったらええんか悩むところやと思います。ワンピースでええんやろか?それともスーツがええんかな?やっぱり着物やな[…]
能面はあの世の人を表しています。年若い女性から鬼と化した般若(はんにゃ)まで多くの種類があります。能面の数だけ、女や武士たちのかなしい人生の物語があります。
能を見たことのない人でも、能面はどこかで目にしたという方も多いと思います。能面と聞いてどんなもんをイメージされますか?たぶん、代表的な女面ではないでしょうか。うりざね顔におちょぼ口、空(くう)を見据えたような視線。[…]
最後まで読んでくれはって、ほんまにおおきに〜〜ありがとうございます!