密教は危険でやばい?怪しい修行で超能力やテレパシーが身につく?!即身成仏とは?

密教といえば、空海と最澄を教科書で習った人も多いでしょう。

ところが、密教とはどんなものかは教科書では深く教えてくれません。

これは、密教が門外不出の秘密の教えだからという理由があるからです。

この記事では、密教とは何かをわかりやすくお伝えします。

密教とは簡単に、危険でやばい教えなのか?

密教をひとことでいうと、仏教のウラの教えです。

密教では、「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」とよばれるさとりをひらくことで仏になれると説(と)きます。

どういうことかというと

ふつう仏教ではあの世に行ってから、生きていた間の裁き(さばき)を受けます。

階級に応じて地獄・餓鬼(がき)・畜生(ちくしょう)・修羅(しゅら)などの六道(ろくどう)を輪廻転生(りんねてんせい)しながら何度も生まれ変わります。

気の遠くなるような修行の末に、極楽浄土に行き着くという教えです。

これがオモテの教え。

 

ところが、密教では生きている体のまま仏になることができるというのです!

それが、「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」というわけです。

 

珠緒 
画期的な教えですね〜

密教は危険でやばい?即身成仏できる?

では即身成仏(そくしんじょうぶつ)とはどんなものなのでしょうか。

 

珠緒
どうやったら生きているまま仏になれるん? わたしもなりたい!教えて!

生きているまま、生身のまま仏になれるというのですから、そんな方法があるなら誰でも知りたいと思うのは当然のことでしょう。

超人的な力はどうやって身につけることができるのでしょうか。

残念ながら、秘儀(ひぎ)なので、公開はされていません。

密教の修行僧のみが知るところです。

密教は、即身成仏(そくしんじょうぶつ)、つまりだれでもすぐに生きていながら仏になれると説きます。

 

珠緒
即身成仏といっても、もちろん即席でなれるわけではないんですね!修行を積まなあきません!

密教の最終目標は、「即身成仏(そくしんじょうぶつ)

即身成仏するとどんな力が身につくのでしょうか?

なんと、超能力を身に付けることができるというのです。

千里眼 霊視・透視 自分や他人の未来を見通す力
人には聞こえない音や声を聞き分ける聴力
テレパシー 人の考えを知る力
自分や人の過去を見る力
瞬間移動や肉体的な超能力

超能力を会得するための密教の厳しい修行

密教僧は、厳しい修行を重ねたすえに、超能力を身につけます。

密教では修行僧を「阿闍梨(あじゃり)」といい、

真冬に不眠不休で比叡山の山中を歩き回る修行や、

真っ暗闇のお堂の中を、目隠しをして歩いて回る五感を駆使した体を張った厳しい行で、精神力を試されます。

断食、瞑想、座禅なども、修行の一環です。

その修行の過程で、見えないものを見たり、聞こえないものを聞いたり、超絶な苦行の中では人間を超越した体験をするのです。

 

そのひとり、角大師護符のモデルになった、比叡山の高層・良源さんも疫病平癒を祈る最中に悪魔を見たといわれています。

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そうやって修行を積み、階級が上がったときには、超能力、つまり人智を超えた天の声とでもいうような大いなる力を授かります。

それが超能力であり、人の心を見抜く力、正しく使えば慈悲の心で人を導くことができ

間違った使い方をすれば人を呪い殺すこともできる

そのくらい大きく恐れ多い力を身につけるのです。

しかし、密教僧は超能力を身につけていることをことさらアピールしません。
なぜなら、人々に誤解を与えることを知っているからです。

こうした超能力は、人前でむやみに使ってはいけません。

一般社会では使うことが許されず、布教のためだけに使うおきてがあります。

超能力は使い方を一歩間違えると人を不幸におとし入れることもあるからです。

実際に修行をした人のみが知る秘儀は門外不出、超能力を授かると、人智を超えた世界を支配できる大いなる力ももてるといわれています。

もし今あなたが出口のない問題で悩んでいるなら、密教のお坊さんに相談してみるのもひとつの方法かもしれませんね。
未来や過去が見える密教僧から、よきアドバイスがもらえるかもしれませんよ。

即身成仏で超能力が開花する?

密教の修行には3つがあります。

口密(くみつ): 仏のことばをとなえること

身密(しんみつ): 印を結ぶこと

意密(いみつ): 心に仏様の姿を描くこと

 

密教のお寺での修行の様子をテレビなどで見て思うのは、密教の修行とは、自分をみつめ直し、煩悩をしりぞけ、自分に打ち勝つための修行だということ。

私とは何か?

幸せとは何か?

どうやったら世界が平和になるのか?

 

いつ終わるともしれない修行を続けていると、ある種の覚醒状態(かくせい)にもっていかれます。

脳内アルコールが分泌されて、錯乱(さくらん)に陥り(おちいり)見えないものが見える体験もあるのではないかと。

 

密教の修行の段階にこのような状態があるのだとしたら

人間の限界力を試されるとき、見えないものが見える

限界に挑む(いどむ)とき、脳内に化学変化が起きるのかもしれません。

 

例えるなら絶食体験もひとつでしょう。

わたしは過去、ダイエットのために絶食をしたとき、精神が研ぎ澄まされて体すべてが感覚器になったような不思議な体験をしたことがあります。

 

厳しい修行を通じて自身が仏になる、自分を鍛えて(きたえて)、自分の中に仏を見るのが密教です。

密教はやばい?煩悩(ぼんのう)を肯定する?

密教は「ウラの仏教」ともいわれています。

仏教では否定されている性の欲求はじめ煩悩(ぼんのう)が肯定(こうてい)されているのです!

うーーん、煩悩を肯定しているとはどういうことか?

 

つまり人間なら欲望や煩悩(ぼんのう)は、あってあたりまえ

 

否定するから逆に欲望がおさえきれなくなるのだ!

 

だったら、欲望を欲望として認め、修行で昇華(=しょうか:欲望を別のものにおきかえること)させるという教え。

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生身のまま仏になるということは、当然修行も厳しいことが想像できます。

修行の中で性欲や物欲、名誉欲などの欲望が昇華されていくのだと考えられます。

どちらにしても密教とは、すごい教えであることは間違いありません!

自分の中に仏を見出し、世の中の課題を解決する、それが密教の教えなのです。

 

角大師護符も密教である天台宗のお札です。修行僧が鬼に変身した姿をお札にしたものです。強力な魔除け効果があると、今でも京都や大津の檀家ではデフォルト魔除けお札として信仰されています。

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最後まで読んでくれはって、ほんまにおおきに〜〜ありがとうございます!