全国に多くの温泉がある温泉大国・日本。その土地ならではのお湯の色や質を楽しむには、源泉かけ流しのお湯を味わいたいですよね!
人里離れた山の奥にひっそりと佇む秘湯は、大型旅館や温泉街では味わえないしみじみとした魅力があります。
この記事では、お料理もおいしく、お湯の質もよく、眺めもよく、女性の一人旅にもおすすめできる秘湯をご紹介します。
秘湯の宿ではずせない条件、源泉かけ流し
温泉の泉質は、海や山、土によっても成分が異なります。秘湯に行くならやっぱり源泉かけ流し!源泉かけ流しとは、お湯が湧き出す源泉から直接お湯を引き、浴槽に満たす形式をいいます。
源泉の成分をそのまま保った新鮮なお湯がこんこんと 湧き出し、温泉好きにはたまらない贅沢なお湯です。その土地ならではの成分を含むお湯が楽しめます。
秘湯には気がねなく気楽に一人旅で出かけたい
秘湯に出かけるのはどんなとき?誰と?
グループで楽しく出かけるのもいいですが、たまには一人で気ままに出かけるのもいいですね。自分のペースで自由に時間を使えるのが一人旅のよさ。心ゆくまでお湯を楽しんだり、ただただ日常を忘れて解き放たれた時間を贅沢に愉しむのも、一人旅だからこそできる過ごし方です。
金沢郊外の秘湯の一軒宿、元湯石屋、草木の成分が溶け込んだこはく色のお湯に驚き!
金沢の奥座敷・深谷温泉にある元湯石屋は、江戸時代創業の老舗旅館。金沢の市街地から車で30分ほどの山あいにひっそりと建っています。秘湯でありながらアクセスは良いのですが、山深い里にたたずむ一軒宿は秘湯感が漂います。
温泉はモール泉というめずらしい泉質で、草木の成分が長い年月をかけてとこけんだこはく色のお湯です。もちろん、源泉かけ流し。保湿効果が高く、湯上りの肌はすべすべになります。浴槽は深めで広々としており、大きくとった窓から緑を眺めながらコーヒー色のお湯を楽しめます。
元湯石屋は、お料理も大変おいしく、金沢の伝統料理である治部煮(じぶに)や、能登の新鮮な魚介のお造り(おつくり)など上品な会席料理は、目に美しく舌に美味、満足させてくれます。
客室は基本的にシンプルな和室となっていますが、金沢ならではの紅色の壁の部屋や、蔵を改装した趣きのある部屋も用意されています。
紅色の壁は、金沢のお茶屋や町家で昔よく見られた壁で、朱壁(しゅかべ)とよばれ、情緒のあるめずらしい色味です。加賀藩主の前田の殿様が好み、次第に料亭などにも広がっていきました。朱壁は、つやっぽくて色っぽく、でもケバケバしくなく落ち着いた赤で暖かな感じもあり、日本的で心地よい色です。
私は何度か訪れましたが、金沢の奥座敷という立地、お湯のなめらかさ、お料理の美しさ・味、館内のほの暗い雰囲気、どれをとっても秘湯と呼ぶにふさわしいランクです。
日本でもめずらしい能舞台のある宿!能楽師の方を間近で見て興奮@金沢
能舞台のある宿としても知られていて、事前予約で能舞台の見学ができるのも他にはない特徴です。
野外の能舞台の他に、大広間にも能舞台があります。金沢は全国でも年間通して雨の日が多いことで知られていて
さすが屋内にも能舞台があるのは気が利いていますね。
前回訪れたとき、本来なら屋外の能舞台で鑑賞する予定だったのですが、その日は台風が近づいていたため、急きょ室内の能舞台での上演となりました。かがり火を炊いた屋外での上演も趣があってよいですが、屋内にも能舞台があることで中止にならずによかったです。
おまけですが、能狂言が終わったあと、ロビーでくつろいでいたら能楽師の方々が自分の楽器をかかえておかえりになる場面に遭遇(そうぐう)し、予期せぬサプライズにびっくり〜〜(大興奮)
ミーハーなわたしはサインもしくは握手をせがもうかと思ったのですが、能楽師の方の仕事人のまなざしに言い出せずありがとうの気持ちでそっとお見送りしたのでした。
能楽師にはマネージャーや荷物持ちといった方がつきませんので、衣装も楽器も自分で持ち運びます。ザ・能楽師〜〜!!って感じでかっこよかったな〜〜★
■名称:元湯石屋
■住所:石川県金沢市深谷町チ95
塩原温泉の元泉館は4つのにごり湯で癒される
昭和館漂う建物、秘湯の宿・元泉館(げんせんかん)には、自家源泉の4つのお風呂があります。
緑色、乳白色、コーヒー色、個性豊かなにごり湯は、低めの湯温でじっくり長く入っていられます。熱めのお湯だとすぐにのぼせてしまいますが、考えごとなどしながらじっくり入るには、低めのお湯はうれしいです。
山々に囲まれマイナスイオンいっぱいの塩原温泉。紅葉シーズンには、露天風呂から紅葉が眺められます。
■名称:塩原元湯温泉 秘湯の宿 元泉館
■住所:栃木県那須塩原市湯本塩原101
渓谷のせせらぎが心地よい甲子温泉の大黒屋は、階段を降りて秘湯に向かう
阿武隈仙境渓谷の緑に囲まれたロケーションが秘境の雰囲気いっぱいのお宿、甲子温泉の大黒屋です。すぐそばを流れるせせらぎの水音が耳に爽やか、初夏は新緑、秋は紅葉が広がり四季折々に移り変わる風景もごちそうです。
それぞれに雰囲気の異なる4つのお風呂には、長い階段を下ってたどり着きます。建物から出て渡り廊下を通ってわざわざ向かうのが、また秘湯に 来ている感が盛り上がります。
私が出かけたのは新緑の季節でしたが、冬場は寒いだろうな〜でも温かい温泉に向かうまでのプロローグのように
それはそれで楽しめるのかも!
山々を眺めながら入れる露天風呂は開放感いっぱい、爽やかな空気を胸いっぱいに吸い込み心からリラックスできます。
■名称:旅館大黒屋
■住所:福島県西白河郡西郷村大字真船字寺平1
最後まで読んでくれはって、ほんまにおおきに〜〜ありがとうございます!