50代のわたしたち世代はギリギリ新聞で育ってきた年代。
わたしは、新聞広告が好きです。
ネット広告全盛の現代でも、新聞広告には新聞でしか表現できない表現の幅や時代の空気を伝えることができると、思っているからです。
この記事では、2021年5月11日の読売新聞に掲載された衝撃すぎる宝島社の意見広告についてお伝えします。
宝島社の意見広告が衝撃的すぎる!

今回、目に飛び込んできたのは、竹槍(たけやり)を手に訓練する戦時中の子どもたち。
真ん中には巨大なコロナウィルスが女の子に覆いかぶさる、インパクト大のビジュアル!
意見広告だと、パッと見てすぐにわかりました。
でも、どこが出したのか?
公共広告機構?
まさか政党!?
ここまでするとは挑発?!
左下に小さく「宝島社」の文字が。
その瞬間、妙に納得しました。
宝島社のコロナ意見広告に込められた思いとは?
新型コロナウィルスは、人類にとって未知の感染症です。
政府も医療機関もWHOもできることを懸命にやっていますが、感染者は減るどころか変異種まで出てますます増える一途。
どうすればよいのでしょうか?
わたしたちにできることは、竹槍(たけやり)で戦うことでしょうか。
戦時中のような精神論で戦って勝てるとでもいうのでしょうか?
未知のウィルスだけに、誰も正しい答えはわからないのかもしれません。
でも、今日明日の暮らしに困っている人たちに、政治は何をしてくれますか。
明日からの生活を、暮らしを、どうすれば続けていくことができるのでしょうか。
そんなメッセージが込められているように受け取れました。
宝島社の広告に衝撃を受けたのは、これが初めてではない!
宝島社は、時代に鋭く切り込む広告をこれまでも打ってきました。
宝島社の広告に衝撃を受けたのは、今回が初めてではありません。
樹木希林さんが旅立ってから出稿された広告「さよなら、地球さん」
すでに亡くなった樹木希林さんが、ベロを出してチャーミングにおどけてみせる見開きの広告に、目が釘付けになりました。
広告を出すタイミングも絶妙でした。
樹木希林さんがお亡くなりになってそれほど経っていない頃で
でも亡くなったことが過去の出来事になりつつあるような絶妙な時期に出たので
えっ?!樹木希林さんってまだ生きている???
って不思議な感覚になりました。
新聞広告のメッセージが気になる理由!
あたりまえのことですが、広告とはメッセージを伝える手段です。
新聞広告もそれは同じなのですが、事実・時事を伝える新聞という特性上、新聞広告は特殊な側面があります。
真面目な記事の中にはさまれる広告は、ただの広告であっては見向きもされません。
「買ってください」「来店してください」
そんなアプローチのしかたはすでにオワコン、広告自体がコンテンツとして注目されなければ価値がないに等しいのです。
新聞広告とは、時代を写す鏡です。
今回の宝島社の広告は、そんな意味でも波紋を投げかけてくれました。
宝島社の意見広告はなぜ注目されたのか?まとめ
戦時中の少女の写真!しかもモノクロ!
見開きは(紙面を開いて左右にまたがる一面のこと)インパクトも大きく、狙って広告を打つときに使われるページ割り。
現代の問題(新型コロナウィルス)には過去のやりかた(竹槍)は通用しない。
なぜ、歴史から学ばないのか!!