『俺の家の話』最終回の感想| ひどい!予想外の展開に視聴者置き去り!

2021年3月26日(金曜日)の最終回で、とうとう『俺の家の話』が終わりました〜〜

予想していた結末とはかけ離れた予想外の結末に、まだ衝撃が収まりません!!!

クドカンの脚本はときどき暴走しますが、まさに!!

寿一ロスまださめやらず、本当に意外な想像すらしていない結末でした。

この記事では、最終回の結末とわたしが予想したズレとを埋めていきます。

俺の家の話、最終回は15分拡大版で放映!

2021年3月26日(金曜日)ヨル10:00〜11:15 TBS系列

最終回15分拡大版で放映でした

俺の家の話、最終回のあらすじを予想したが、予想外の展開に!

予想した結末

寿一は寿限無と一緒に『隅田川』を舞います。

予告編を見る限り、終わったあとのすがすがしい表情は、うまく舞えたのでしょう。

気になるのは、寿三郎の遺産ですね!

ただ、3億円ともいわれる遺産は、週刊誌が憶測で報じている金額で、現金としてはそこまでまとまった金額ではなさそうな感じです。

これからも宗家(そうけ:一門の本家)として能を舞っていくために、

面(=面のこと・おもてと読む)や装束(=衣装のこと・しょうぞくと読む)は必要ですから売ることはできません。

家も生活の場ですから、売ることはできません。

それどころか、年季の入った日本家屋はメンテナンスや今後リフォームなども必要になってくるでしょう。

広い屋敷なので、固定資産税もそれなりにかかるでしょう。

よって、遺産を現金で分ける夢物語は皆無に等しいと予想されます。

残る問題は、第二十八宗家は誰が継ぐ?

寿一しかいないでしょう!

流れとしては、最終回で『隅田川』を舞い、寿三郎に認められるのでしょう、おそらく。

実際の結末と感想

寿一は大晦日(おおみそか)スーパー世阿弥マシンとして出場した引退試合で、試合中の事故で命を落とします。

すぐには受け入れられず、何をいってるの???って感じでした。

まさか、親より先に逝ってしまうとは!!!

展開が急すぎてお芝居かと思いましたよ。

でも、寿一が亡くなったあとの、観山家のみんなや、さんたまプロレスの寿一に向ける思いがいい!!

死を別れとして描くのではなく、心の中に生きていると明るくとらえることで救われました。

でも実際、急死したらあんなふうにふるまえるのかな〜と考えさせられましたが・・・

人はいつか死ぬ、ホームドラマに予想もしなかった突然の死が描かれることで、死について考えるきっかけにもなりました。

珠緒
ハッピーエンドにはならなかったけど、残された人がみんな寿一のことを思っている点がクドカンさんらしい描き方になっていて、あたたかいものが残りました。

俺の家の話、最終回で披露された能の演目『隅田川』あらすじを解説

最終回で演じられる『隅田川』。

どんな能を見せてくれるか、楽しみですね。

隅田川のあらすじ

能の演目『隅田川』は、我が子を人さらいにさらわれた母親が主人公です。

都(京都)から東へと探し歩き、隅田川までやってきた女は、ひどく疲れ切った様子で船頭に船に乗せてほしいと頼みます。

船頭は、女と伊勢物語の「東下り」の一説を歌いながら、対岸へと船をこぎます。

すると、対岸で念仏の祈りがおこなわれています。

聞けば、去年の今ごろ人かいにさらわれてきた男の子が旅の途中で病気になり、道端に捨てられて亡くなったのだという。

弔い(とむらい)の念仏でした。

女はその子どもが我が子であることを知り、悲しみにくれます。

すると、子どもの亡霊が浮かんでは消え、見え隠れし、夜が空けます。

女は、亡霊を抱き寄せることも話をすることもできず、祈ることしかできません。

ことばにできないやるせなさ、無念さ、再会できない悲しみの波にのまれる女の姿。

能の演目では、悲しい物語でもラストには救いが用意されていることが多いのですが、『隅田川』は、ただただ悲しみの結末です。

隅田川の母親は悲しみのあまり物狂いになった女

基本的に能では、幽霊や神などが「面(能ではおもてと言います)」をつけますが、例外もあります。

 

能の種類には、神・男・女・狂・鬼があります。『隅田川』の女は「狂」の種類に入ります。

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竹林

 

『隅田川』に出てくる女は、悲しみのあまり物狂いになった女で、死者ではありません。

生きている人間なのですが面をつけているのは、悲しみから心を病んでいるので、面をつけることで悲しみの深さを表しています。

能の演目の中でも「狂いもの」といわれるジャンルです。

俺の家の話、隅田川の配役を予想!

母親(シテ・主役)・・・寿一 長瀬智也さん

子どもの幽霊(子方・子ども役)・・・秀生

船頭(ワキ・脇役)・・・寿限無 桐谷健太さん

舟の客(ワキツレ)・・・踊介 永山絢斗さん

主役である母親に、 二十七世観山流宗家を継ぐ(であろう)寿一、水先案内人の船頭に寿一の朋友でもある寿限無、

生き別れた我が子に寿一の息子・秀生、そして、同じ舟に乗る客に、弟の踊介

こんな配役になるのではと予想します。

悲しい物語ですが、家族で力を合わせて演じることで、観山家の結束がかたくなるのではないかと思います。

母親の悲しみと、最終回の涙とが一気に押し寄せてくる演出もあるのではないでしょうか〜

珠緒
寿一が亡くなったことで、配役予想もはずれましたが、能のシーンは見応えありましたね〜〜

俺の家の話、最終回のゲストはモデルのあの人!

モデルの藤田ニコルさんが本人役で出演します。

う〜〜ん?どんな設定なのかな〜?

もしかして、大洲の彼女?

ガールズバーの女の子?

珠緒
スイーツを食べにきた本人役でしたね〜

俺の家の話、最終回の結末は号泣か?ほんわかあったかムードか?

次期宗家として無事に能を舞えた喜びで晴ればれとしたムードで終わりを迎えると思います。

寿三郎は、安心して寿一に家督(かとく)をゆずり、残りの人生を楽しく過ごす。

さくらは、結婚して観山家に入り、かいがいしく寿一の世話を焼く。

秀生のこともかわいがる。

みんながハッピーエンドになれる終わり方だといいな〜

珠緒
さくらと踊介が結婚するのは、意外でした
珠緒
長瀬智也さんの体を張った演技は素晴らしく、裏方に回られてもずっと応援しています。これからも私たちを楽しませてくれるエンターテイメントを作り出してください。ありがとうございました〜〜

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竹林

最後まで読んでくれはって、ほんまにおおきに〜〜ありがとうございます!