【鬼滅の刃 野村萬斎が企画・演出で能狂言に!】若い世代にも楽しめるエンタメに期待!2022年夏・冬公演

2021年、大ヒットしたコミック・映画の鬼滅の刃(きめつのやいば)。

国民的大ヒットとなった「鬼滅の刃」が2022年、野村萬斎さん演出・出演で能狂言化されることが決定しました。

2022年夏に東京、2022年冬に大阪での開催が決定しています。

能狂言は伝統芸能ですが、笑いありシリアスありの鬼滅の刃とは相性がよく、能狂言に親しみがあまりない人でも楽しめる期待できそうな予感です。

この記事では、「鬼滅の刃」能狂言化の情報と、能狂言の新しい見せ方エンタメについてお伝えします。

鬼滅の刃が野村萬斎の演出でエンタメ能狂言に!

一般に能狂言は、堅苦しくて古くさい古典芸能だと思われているふしがあります。

確かに能狂言は型をつかって演じられるので、型にはまった決まったかたちがあります。

言葉もむかしの言葉で、意味がわかりにくいということもあって、若い世代の鑑賞人口は年配の鑑賞人口に比べて少なめです。

 

でも、でも、このたび狂言界のエンターティナーである野村萬斎さんが、国民的大ヒットとなった「鬼滅の刃」を能狂言で演じることが決定しました。

2022年、夏と冬に上演です!

待ってましたよ、こんな企画!

鬼滅の刃、野村萬斎演出の新作能、チケット情報!

2022年夏は、東京・観世能楽堂GINZA SIX

7/26(火)〜7/31(日)

※チケットは、東京公演は完売。

 

 

2022年冬が大阪・大槻能楽堂。

12/9(金)~12/11(日)

※チケット予約 2022年7月上旬 詳細決定

詳細分かり次第、お伝えします。

 

鬼滅の刃、能狂言ではどんな描かれ方に?新作能で新しい世界が繰り広げられる!

能狂言には700年の歴史があります。

歴史は流れても、人の心は700年たってもそう簡単に変わるものではありません。

 

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竹林

能の描く、恨み・復讐・悲しみ・悔い

狂言の描く、人間のずるさ・ずる賢さ・笑い・ユーモア

鬼滅の刃に登場する世界観や感情が、能狂言でどのように描かれるのでしょうか。

 

新作能となる可能性が高いです。

新作能とは

【新作能】

昔からある能狂言の演目ではなく、現代に新しく創作された物語や、他の作品を題材に新たな演出を加えて別の作品に仕立てたもの

 

能狂言のイメージをくつがえす大胆で斬新なアレンジが加えられるのが、新作能の特徴です。

そのためこれまで能を見たことのない人にも、とっつきやすく理解しやすいのです。

能舞台で、新しい世界観が繰り広げられます。

 

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野村萬斎が放つ、「鬼滅の刃」能狂言版はどんなエンタメに?

鬼滅の刃のストーリーをひとことで説明すると、家族を鬼に殺された炭治郎が、鬼を倒し、妹の禰豆子を人間界に取り戻すというお話です。

鬼滅の刃の根底に流れるのは、「家族愛」「死と生」「鬼との戦い」など、昔から変わらない普遍的なテーマです。

人の心を描くのは能狂言が得意とするところで、能はよりよく生きるための「生」を「死」を引き合いに出して描きます。

狂言は、人の心の微妙な感情や、人と人との距離感をユーモアを交えて描くのが得意です。

シリアスな能とユーモアあふれる狂言とがミックスした現代版、新作能・狂言「鬼滅の刃」は、能狂言を初めて見る人にもわかりやすい内容になると期待がふくらみます。

鬼滅の刃は、古典芸能と相性がいい?!

鬼滅の刃の時代設定は、大正時代です。

意外と現代に近い設定なのですね!

 

炭治郎は亡き父の代わりに一家の大黒柱となって、炭を売って生計を立てています。

子どもなのに一家の大黒柱。

現代ではあり得ないような設定や、鬼と戦う場面などは、古典芸能である能狂言の世界観ともリンクするものがあります。

 

さらに、妹の禰豆子を取り返すために戦いに挑んだり、復讐したりするシーン

鬼にも鬼の事情があったりと、きれいごとだけではない世界観は、人の世の不条理を描く能狂言とも共通するテーマです。

 

鬼滅の刃の「和」な世界観は、能狂言の世界と違和感なくすんなり溶け込めそうに思いますね。

野村萬斎さんの新たな挑戦が、能狂言のファン層拡大になる予感!

人を楽しませることにかけて天下一品の野村萬斎さん。

 

金沢公演でも、客席を楽しませるサプライズが満載(まんさい)でした、萬斎(まんさい)だけに。

珠緒
なーんつて!

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野村萬斎、金沢公演のパンフレット

 

野村萬斎さんは狂言師としての活躍ももちろんですが、狂言師でつちかった表現力でNHK「にほんごであそぼ」やドラマや映画出演などで、表現の可能性を広げています。

 

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野村裕基は野村萬斎の息子で狂言師

 

野村萬斎さんは、「鬼滅の刃」を能狂言になじみの薄い若い世代にも親しめる新作能に仕立て上げてくれるのではと、今からワクワクしています。

逆に、「鬼滅の刃」を見たことのない年配の世代にも楽しめる能狂言にもなりそうですね。

古典芸能である能狂言が世代を超えて楽しめるエンタメとしての位置付けに、「鬼滅の刃」新作能がもっていってくれるのではないかと、思います。

 

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最後まで読んでくれはって、ほんまにおおきに〜〜ありがとうございます!